埋立地の風景、あるいは大阪港

Nostalgia

大阪港

製作 : 2004年 12月 23日

サントリーミュージアム天保山の美術館内の休憩所から撮った写真を元に描きました。(ちょうどロートレック展がやっていました。)

最初は青色のモノトーンで描いたのですが、それを見ながらセピアで描きなおしました。 写真を見ながら水彩で描くときにもデフォルメされているので二重にデフォルメされたことになります。 鴫剛(しぎごう)という芸術家が、写真を元に正確にアクリルがで描き、それを写真にとったものを元に同じようにアクリルで描くというのを繰り返した作品(*1)をちょっと思い出しました。

(*1)「Pictures M2-M6」という作品。オリジナルの写真(M1)は含まれず、M1を元に描かれたアクリル画(M2)、それを撮った写真(M3)、それを元にしたアクリル画(M4)、という作業をM6まで行った連作です。5点で総延長10mにもなる大きさで、コピーであふれた現代社会を描いているそうです。東京都現代美術館にあります。

蛇足ですが、国立国際美術館の鴫剛展のパンフレットにも載せられていた、鴫のこんなスタンスも好きです。

鴫は、「写真のように描いたものは絵ではない」と、日本画を学んでいた学生時代に教師から告げられたこの言葉を反語的に捉えて、「写真のように描けば絵ではないものが描ける」という独自な見解を精神的な根幹として「写真を描く行為」を始めます。






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